N.RECSの性能

冬季の根域加温

冬季の温室の最低気温を約10℃で管理している場合、根域温度は24℃まで上昇させることが可能です。実験では最低気温が約5℃でも根域温度を22℃以上に確保できます。

図1 冬季の根域温度の管理状況

赤矢印が根域加温の開始を示します。3.5号鉢に培養土を詰めて、鉢底から上に向かって約4cmの位置に温度センサーを設置して測定しました。

夏季の根域冷却

夏季の温室内気温は成り行きで管理しています。測定期間中の最高気温は約35℃に達していますが、根域温度は約20℃まで冷却させることが可能です。

2 夏季の根域温度の管理状況

3.5号鉢に培養土を詰めて、鉢底から上に向かって約4cmの位置に温度センサーを設置して測定しました。

根域のみの選択的な温度制御

赤外線カメラで撮影した気温のみを制御する一般的はポット栽培(慣行法)では、鉢の周辺部の温度が高く培養土の温度が低くなっています。一方、N.RECSによる根域加温では、鉢内の培養土の温度が高く、EPS製の断熱鉢カバー部分の温度が低くなっています。このことから、N.RECSは培養土を選択的に加温でき、効率的に根域の温度を調節できることがわかります。

図3 根域加温時の赤外線カメラの映像

2016年12月26日21時〜21時10分にかけて撮影。撮影時の気温は慣行区は16℃、N.RECSによる根域加温区は13.7℃